迷信について





 項目1 迷信の学問的定義
迷信の発端は原始宗教意識から出ている。
迷信の定義を定める場合に、迷信という社会現象や心意現象が発生した原因を一言に要約して定義に織り込む事は至難であり、また文句を徒らに冗長にするばかりであるから、私は迷信成立の原因や迷信の存在を許している社会的事情等を定義に読み込む事を断念し、迷信の内容上の因果関係だけに焦点を絞ってみたいと思います。    

 項目2 
迷信と精神
万物の霊長たる人類は、原生単細胞生物の昔から今日に至るまでに幾億年の長い長い進化の歴史を歩んできた。それだけではなしに現代の個人個人の受胎当時は卵という一つの単細胞生物であるが、出生までの胎生に40週間に、祖先生物が歩んだ幾億年の進化分化の歴史を必ず一通り繰り返すのである。その280日間に神経や脳が徐々に分化し、生後2日から3日で意識らしいものができ、その後もなお分化発育を続け青年期になって初めて一人前の高級な精神作用が発揮されるのである。従って人間にはいつから精神があるなどという事は言えないしだいである。もちろん身体を離れて精神作用を考えることは出来ない。精神は高等で身体は下等であるという区別もつけられない。しかも今の個人の精神の原型は親の、祖父母の、さらに遡って原始人類の、もっと遡って動物的な進化過程を太古から繰り返し基礎付けられたものなのである。その間に古い祖先の経験の一部が潜在意識として織り込まれている。本能、自然崇拝、霊威観念、宗教信仰、迷信等に関しては、動物に近く、意識、感情等が初発した太古からの生物進化史に遡って研究しなければ解決しがたいものが多々ある。
迷信は単なる潜在意識のみの所産とはいえないところがある。現代人の心の最深層には、十数万年の長い年月にわたって不意識無意識界を通して継承されている原始宗教意識が、強い感受性を持って迷信を受け入れようと待ち構えているのである。

 項目3 迷信と自然と宗教
(1)迷信と自然
迷信は、昭和25年の調査により、戦後の近代国家を築くにあたり、
邪魔な存在と位置付けられ、廃絶すべく、全国レベルで行われた。
そして科学万能の高度経済指向が叫ばれ、教育システムも変えられ、
徐々に迷信は人々の記憶の中から削除され、高度経済成長の中に人々は
飲み込まれて、半世紀が過ぎました。その結果、人々は自然に対しての
共存や恐れを忘れ、自然を利益の為に破壊の限りを尽くし、多くの生物
を絶滅させてしまった。もう取り返しは効かなくなっている。
そして、ついに自然は人間に対して牙を剥き始めている。
(2)迷信と宗教
もうひとつ大事な事を我々は失いつつ有る。それは宗教心である。
迷信の源流は原始的宗教から発している。自然を崇め、自然を恐れ、
自然や自然現象を様々な神に具現化して来た。それが現実では迷信とし
て片付けられてきたのです。つまり迷信と宗教とは表裏一体なのです。
迷信を完全に廃絶する事は、宗教をも失わせる結果になるのです。
そして、現実に迷信廃絶が叫ばれてから半世紀が経ち、我々は宗教心を
無くし欠けています。半世紀前までは、どこの家庭にも有った神棚が、
無くなって来ています。我々は困った時には、ご都合主義で神様仏様と
手を合わせ、普段は見向きもしない。その結果、人々の心は荒み、自分
の事しか頭に無い自分勝手な道徳心や公共心の無い人間が生み出されて
来ている。現実の社会現象を鑑みれば、一目瞭然である。



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